変若水で泳ぐ山姥の日記

をちみずでおよぐやまんばのにっき

ひさしぶりの感情

においも おとも みえる景色も、大好き。
山が見下ろすわたしのまちは本当に 本当に、美しい。

 

見覚えのある道、ときどきおとずれる温泉。
養うべき子も 守るべき仕事も立場も持たないわたしは 自由すぎる。
やりたいと思えば、おそらくそこそこどんなことでも実現はできる…

とおもうと、逆にこれからの人生の後半をどう過ごしたいかが
あいまいで出てこないなんて、贅沢な悩みだと思う。

 

酷暑続きでたまの台風くらいではひからびたままの川みたいに、
わたしの心も激しく動く事がなくなってしまって、何か味気ない。

 

そんなとりとめもないことを話すドライブの帰り道。
きゅうに何かがあふれて来て
気がつくと泣いている。

これから先は何でも出来るとおもうのに、でも、どうしてもできなかった
かなわなかったそれが、いまでも心の蓋になっている事。

 

後悔はしていないし、どうしようもない事は人生において時々起こるが
あるならあるなりに ないならないなりに
日々を過ごせることがありがたいと思うのは嘘ではない。
きちんと意味があって、ちゃんと役に立って 人生を豊かにしてくれていることも
わかっている。


でも。

 

避けて通れるのであれば 何ごともなく進みたかった道が
おもい描いた愛が こぼれ落ちて もう自分の手の中には残っていない事を
思い知らされ、涙を流す自分がいて 良かったと思う。

 

おセンチなシーズン到来ですね。

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