愛のうた まもなく満ちる 小望月に寄せて 2013.4.25
月齢14.7
聖なるものが聖なるものであるために、清きものが清いま
穏やかな幸せが欲しいと言いながら、陰を愛し、闇を求め
満月の夜、あの人はおそろしいオオカミになるという。
狼は、大神。
…ならば、その同じ月を見て泣くのは、かぐや姫か、それ
微笑みながら無邪気にすべてを奪うもの、自らも傷つきな
どちらにもなれない石のような心なら、粉々になって塵と
そうしたらいつかは、かろうじて、誰かが蒔いた種を芽吹
歴史をよめば、それは人々の恐れの軌跡だという事が分か
失う事をおそれ、痛む事を恐れ、傷付く事をおそれ、汚れ
生き死にの、裏と表の境にもならぬ境を、無意味に広げて
在るものを、在るべくして在ると、一糸まとわぬはだかの
わたしも、こわいことはいっぱいあるけれど、それでも人
知らなくて良かった事、関わらなくて良かった事も、ある
それを、欲というのでしょうか。
あぁ、胸が苦しい。
とけるように、 ほどけるように、静かに終りますように。
愛しています。