変若水で泳ぐ山姥の日記

をちみずでおよぐやまんばのにっき

台風 、天皇陛下 即位礼正殿の儀

記録的、最大級の台風が日本の上を通過中。

 

わたしの住む岐阜県南西部では、雨のピークを過ぎたようですが、吹き返しの風が強くなってきました。

 

今晩はしばらくこんな感じでしょう。

 

上皇陛下が退位された「平成」の終わりも台風だった。

 

西から東へ進むのが普通と思っていた台風が逆の進路を辿り、伊勢から入り出雲へ抜けてゆくのを見たとき、その台風の正体を見た気がした。

 

過ぎ去った後の美しい朝焼けと 信じられないような空気の清々しさと、この世に満ち満ちた圧倒的な愛に胸が震えた。

 

自然の驚異と猛威の中で翻弄されるとき、人はただ弱く無力だ。それでも一人一人に無限の存在価値があるし、無力だからこそ、普段はどれほどの穏やかさと豊かさの恩恵を自然から授かっているのか、守られているのかに思いを至らしめることができる。

 

当たり前に飲んでいる水は、どこからくるのか?いつも立って踏み歩いている土地はどうやって受け継がれてきたのか?

 

昨日までは気にもしなかった離れた土地の人を心配し、声を掛け合い、困ったら見ず知らずの人でも立場に関係なく助け合い、分け合い、同じ恐怖がただ過ぎ去るのを、頭を垂れてただ祈る。

 

これはわたしのものよ、と握りしめていた指先は、必死のあまり藁をもつかみ、財産と思っていたものはこぼれてゆく。

 

そんな中で人の欲を知り、自身の欲を知り、時に醜さもあぶり出される。

 

大変な被害に苦しまれる方が多くいる中、これを浄化だと言うのはあまりにも乱暴で酷だ。

 

しかしながら、10日後に陛下の即位礼正殿の儀を控えた時期にこの猛烈な台風が関東を襲い続けるのは…。

 

敬愛なる上皇さまは退位なされる時、次のような趣旨のことをおっしゃった。

 

天皇という立場は日本国民の民度に支えられてきた」と。

 

そのお言葉通り、古来より日本の精神的御柱でいらっしゃった。

 

日本に住む人たちの意識と想念でこの世界は成り立っている。だから、それが何時も穏やかで平らけくあるように、ご自身に全ての穢れを引き受け、また浄化されるお役目を神職のトップとして祭祀という形で担われ続けていらっしゃる。

 

命がけだから、「全身全霊でつとめることが難しい(であれば、退位するべきである)」と国民に向けてメッセージを送られた。

 

わたしたち一人一人が、心優しく穏やかであることが大事。

 

誰かや何かを突き刺す言葉や意識を発すれば、回り回って、さまざまな現象となって返ってくる。

 

「国民とともに」とおっしゃる。

 

その言葉の重みを感じるべきは、陛下ではなくわたし達ですね。

 

休養をされていた雅子さまをあれほど中傷していた口で、代わりに秋篠宮さまや紀子さまを攻撃する。

 

どちらも浅ましい行為です。天皇陛下ご一家に対してであっても、皇嗣殿下ご一家に対してであっても、ゆきすぎた批判が上皇さまや上皇后さまを苦しめると分からない人がいるようです。

 

あ、わかっててやってるのかしら。

 

最終的には、その想念も言葉も全て自分に戻りますから、そうしたいのならそれも自由です。あえてきつい道を選ぶとは、本当に勇気がありますね、お疲れ様です。

 

どうか皆さまご無事で。なんとか乗り切りましょう。一人一人の命と幸せあってこそ。